今の日本の閉塞感を英語で解消しよう
更新日:2021年1月21日
----【目次】-------------------------------------------------
・今の日本の閉塞感を英語で解消しよう
・今週の注目Blog&記事
・ラーナーさんと協力すればお互いにメリットが
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デラ・クルーズでは様々な事業を行っていて脈絡がないのではないかと
思われる方もいらっしゃると思いますが、いかがでしょうか?
日本での英会話事業から始まって、フィリピンで英会話事業を行い、フィリピンで
投資サポート事業、リタイアメントビザ取得サポート、ロングステイサポート
事業を行ってきました。
そこに今回のコロナ騒動が発生して、日本人がフィリピンに行けない状況になり、
フィリピンで実施してきた日本人サポートが中断しているのが現状です。
その中で今新規事業としてスタートしたのが、フィリピンでの日本語教育事業、
そしてベトナムでの英会話教育事業です。
こう見るとなんの脈絡もなく感じてしまうのもやむを得ませんね。
でも、実は、これらの全てが日本を再び元気にすることを目的につながっている
と言ったらイメージが湧くでしょうか?
これを説明するために、現在の日本の課題を整理してみましょう。
1. 少子高齢化の進行
2. グローバル化社会への対応
この二つ以外にももちろん様々な課題はありますが、当社ではこの二つが
かなり重大な課題だと考えています。
少子高齢化からは、次の様な課題の連鎖が発生しています。
1. 少子高齢化の進行から派生する問題
●生産年齢人口の減少→GDPの減少
(すでに1995年の8,716万人でピークを超え2020年1月時点では
7,612万人まで減少し、1,100万人以上減少しています。
:総務省統計局データ)
これが何が問題かというとGDPの減少に直結してしまうからなのです。
GDPはどの様に決まるかというと下記の数式で表すことができます。
GDP = 人口×1人当たりGDP = 人口×生産性
この数式で人口が減少します。すると当然GDPが落ち込みます。
でも生産性をあげれば人口が減少する分を補えます。
ところが、残念なことに日本はその生産性も低い水準を続け、
2018年時点でOECD36カ国中21位、G7の中では最低という
状況です。
日本生産性本部
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00619/

●社会保障の破綻
生産年齢人口が減少して日本のGDPが減少すると、日本の社会保障が
破綻します。
●年金・健康保険の破綻
現在の日本の年金は賦課方式と言って、自分が積み立てた年金を運用
したものから受け取るのではなく、年金支給のために必要な財源を、
その時々の保険料収入から用意する方式になっています。
したがって年金保険料を支払う現役世代が減少したら、それだけで
保険料収入が減少します。
そして今の日本は、それと同時に高齢化社会の進行で受給者の人数も
増えていくので、収入が減り支出が増えるという破綻に向かって
一直線という構造になっています。
2020年度の日本の国家予算案の構成ですが、一般会計の総額として
102兆6580億円ですが、その歳出の内訳は下記の通りで、
社会保障費は35%と教育や科学振興に使われる金額の7倍もの
圧倒的金額が使われています。
国債費 23兆3515億円
地方交付税交付金 15兆8093億円
社会保障 35兆8608億円
公共事業 6兆8571億円
文教科学 5兆5055億円
防衛 5兆3133億円
その他 9兆9605億円
https://say-g.com/national-budget-items-1028

現在の割合は35%ですが、今後働き手が減り高齢者が増えていけば
年金、健康保険の給付費はますます増加するのが明らかです。
いかがですか?
ここまで見てきただけでも、日本の生産年齢人口が減るということの
マイナスの影響の大きさがよく分かったのではないでしょうか?
ここで、考えてなくてはならないのは、日本の社会保障を破綻させない
ためにそうしたらいいのかということです。
それには、
1)社会保障費の増加を抑える
2)日本のGDPを増やして増加する社会保障費を支えられる様にする
このどちらかしかございません。
1)社会保障費の増加を抑える方策は?
a. 高齢者を減らす → 不可能
b. 年金の増加を抑える → 非常に困難
→ すでに年金の減額、支給開始年齢の後ろ倒しなどが始まっているが、
高齢者の貧困化につながるので日本を不幸にする
c. 健康保険の歳出を抑制する
→加入者負担の増加
1)保険料の増は現在すでに実施され、年々負担が増大しています。
平成元年に8.3%だったのが、令和2年は11.79%まで増えていて
そろそろ高負担感が限界になりつつあります。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/hokenryouritunohennsenn/
2)高齢者が病気にならない様健康を増進する施策を推進し
医療費を抑制する → 改善の余地が大きい
これは、下記リンクをご覧いただく日本が諸外国に比較して
まだまだ取り組めることが多いのがわかります。
人生100年を元気に生きよう! - メディヴァ

これらから、社会保障費の増加を抑えるのは、健康保険分野でやることが残されているが
トレンドとして大きく増加していくのは避けられないのがわかります。
そこで今度は、もう一つの側面、
2)日本のGDPを増やして増加する社会保障費を支えられる様にする
を考えてみましょう。
GDP=人口×生産性
というのを思い出してください。
そうすると
1.人口増加策 2. 生産性向上策 に分けて考えることができます。
1.人口増加策=日本人増加+外国人増加
日本人増加= 合計特殊出生率の上昇
これは非常に重要な問題で、やらなければいけないことが多くありますが、
すでに子供を作る世代の人数が団塊の世代などと比べて遥かに少なくなって
しまっている現在、仮に、いますぐ一人の女性が平均2,1人産む様になった
としても日本の人口の減少は止まらず、また、そこで生まれた子供が税金や
社会保障費を負担する様になるまでには20年以上の年月がかかることを
考えると、他に効果的な方策を考えないといけないのがわかります。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai11/sankou01.html
2.外国人の増加
結局、日本の増大する社会保障費を負担する様にGDPを上げるためには、
人口の側面からは外国人に日本にきてもらい、気持ちよく働き、GDPを増やし
税金と社会保険料を支払ってもらうしかないのです。
政府もそれを分かっていて昨年の4月1日に特定技能1号、2号ビザを新たに
設け、外国人材を積極的に受け入れる方向に形を整えました。
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000485526.pdf
ところが、受け入れ側の日本は単なる低賃金労働者としか考えていません。
先日在日ベトナム人協会の会長さんとお話をさせていただいた時に聞いた
お話は、日本にいるベトナム人たちの苦境でした。
現在、ベトナム人は日本に41万人強いて、中国人、韓国人に次ぐ人数に
なっているそうです。
日本のアニメやドラマを見て、日本の製品を使うことで日本に憧れ日本に
来てくれたベトナム人達。
そのベトナム人が夢の国日本に来たら実態は地獄だった。
BBC「日本の技能実習生は虐待を受けている」
外国人技能実習制度の実態を報道、海外から「日本への尊敬を失った」の声も
https://blogos.com/article/400155/
そして、さらに外国人に来て欲しいと新たな法律を作ったところで
コロナが発生すると、日本の企業は日本にいる外国人を見捨てました。
多くの技能実習生はコロナの影響で職を失い、職を失うと同時に
住む所からも追い出され、いくところがなくなりました。
ところが、コロナの影響で飛行機は飛んでいません。
ベトナムに帰りたくても帰れない、その様なベトナム人が溢れ、
お寺や教会などに助けてもらって生活している人たちが多くいるそうです。
コロナで仕事失い帰国も出来ず…居場所なくしたベトナム人の『駆け込み寺』
元技能実習生や留学生のイマ
東海テレビ
https://www.fnn.jp/articles/-/88185
また借金をして日本に来た留学生たちも苦境に陥っています。
「コロナ禍の留学生退学問題」
https://twitter.com/NPO01699402/status/1317135803936432128?s=20
せっかく来てくれた外国人をこの様に扱っていては、そのうち誰も
日本に来てくれなくなるのが目に見えています。
もうその兆候は表れていてOECD諸国の中で日本の人気はワースト2位です。
「外国人が働きたい国」で日本が33カ国中32位――この国の“真に深刻な問題”とは
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1909/27/news026.html
DCECの新規事業のフィリピン、ベトナムでの日本語学校は、日本に来てくれる
人材の日本語を現地で教育し、また、日本に来るにあたって悪質なブローカーに
高額な手数料を払って来なくてもいい様に、改正出入国管理法で設定された
「支援機関」になり、JRTROや商工会議所と協力して、優秀な高度人材を
日本に来てもらい、良好な職場環境で働いてもらえるサポートをしていきたいと
思っています。
今からの時代は、外国人の活躍がその国の経済発展に直結していきます。
その良い例がアメリカです。
世界を席巻しているGAFA。
そのGoogleはロシア人留学生のセルゲイ・ブリンがラリー・ペイジと共同で設立し、
現在のCEOはインド人のサンダー・ピチャイです。
アマゾンのジェフ・ベゾスはデンマーク系移民の両親のもとに生まれ、両親が離婚後の
義父はキューバ移民です。
そしてアップルを作った伝説のスティーブ・ジョブスはシリア移民の子供でした。
さらには、現在のMicrosoftのCEOサティア・ナデラはインド人と、いかに外国人が
アメリカを支えているかわかるでしょう。
さて、デラ・クルーズは日本のGDPを伸ばす、人口への貢献は外国人の日本での
活躍をサポートをしていきますが、続いて日本人の生産性の向上。
これは、いつもこのメルマガでお伝えしていることですが、日本人の英語力を
上げ、世界の最先端情報を日本人が自分で認識する様になることに貢献していきます。
日本人は、黒船が来た時もそれまであまりよく知らなかった世界の現状を知ったことで、
一気に目覚め、学習し、世界に学び、アジアで欧米列強の植民地にならない国を
作り上げました。
今の日本は、言葉の鎖国状態で世界の現状を知らない茹でガエル状態になっています。
英語で世界の最新の情報を知る人が増えることで、日本人の底力が発揮され、いっき
に世界に追いつき、そして世界から再び注目される日本になる。
そう信じています。
■今週の注目Blog&記事
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◆グローバル化、IT化、ビジネススキル向上
今のグローバル化の中、今の日本はこのままでいいのかな
という様な気になる発信をご紹介します。
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●パリで教師が首を切られ死亡、当局はテロとして捜査
BBC
https://www.bbc.com/japanese/54580688
●タイで数万人の反政府デモ 集会禁止の翌日に
BBC
https://www.bbc.com/japanese/54564955
●マライア・キャリー
「私の人生で大切なのは『歌姫』と呼ばれることだって? その通りよ!」
COURRiER Japon
https://courrier.jp/news/archives/215474/
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ちょっと気になるニュース
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●少子化で労働人口が減少する日本。
「シニア」カテゴリを超え、個性に向き合うことが社会持続のカギ?
●ビル・ゲイツかく語りき─陰謀論から大統領選、
気候変動、マスク、ジョブズまで
COURRiER Japon
https://courrier.jp/news/archives/215340/
●【iPhone 12】Appleがついに発表。
予約開始日や値段、これまでとの違いは?
HUFFPOST
●なぜ日本人の賃金は30年間増えなかったか。7割が会社を辞める時代にすべきこと
Business Insider
https://www.businessinsider.jp/post-222323
■気になる動画
●【落合陽一×経済同友会】毎年120兆円。若い世代が希望を持てる「社会保障」を考える
NewsPicks
●インフルエンザの予防接種、この冬は受けるべき?
BBC
https://www.bbc.com/japanese/video-54534786
●アンハサウェイとエミリーがオスカーの授賞式で受賞者を発表した時に、
その場にメリルストリープもいてその場でプラダを着た悪魔再現するのが最高
https://twitter.com/Ari_LGBTQ/status/1317091211442757632?s=20
●Why I'm at the SYRIAN BORDER
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■ 編集後記 ■
DCECのラーナーさんには、実はすごい人がたくさんいらっしゃいます。
個人情報の関係があるので、あまり詳しくご紹介できないのが残念ですが、
もし、お伝えしたら、へーすごい、と思われる方も結構いらっしゃいます。
今週はそんな中の一人に、会社の経営に関してアドバイスをいただくため。
ZOOMミーティングをお願いして実施いたしました。
この方、かなり長い間DCECのラーナーさんなのですが、早稲田大学大学院
MBAコースの教授でベンチャーキャピタルの社長さんも兼ねていらっしゃる
方です。
詳しい事は申し上げられませんが、流石に私の知らなかったお話を聞くこと
ができ、今後の経営の方向を考える上でためになりました。
私自身は、前職で営業、人事、経理、子会社社長などを経験し、慶應大学の
MBAコースでも学ばせていただいた後、18年間デラ・クルーズの経営を行って、
多少のことは経験しています。
例えば、人事では採用活動のリーダー、管理職登用試験の審査官を行い、
総務部長として下請け企業の社長さんとの交渉を行ってきたので皆さんが
持ちそうな悩みの多くに答えられる経験をしてきています。
もし、何かご相談がある方は、いつでもお問い合わせください。
私ができる範囲でアドバイスさせていただきます。