top of page

<日本のグローバル化> 英語力不足が奪うチャンス~経済的機会損失の実態


前回は、「日本経済の復活に英会話力は必須か?」

というテーマで3回シリーズを開始しました。


第1回は、1990年代半ば、インターネットの普及で世界は一気に「つながった」が

日本は英語力が不足し、「つながった」世界に乗り遅れ、

それが日本経済停滞の一因になったとお伝えしました。


今日は、英語力不足が具体的にどのような悪影響を日本に

及ぼしているのか考えてみます。




第2回:英語力不足が奪うチャンス~経済的機会損失の実態


前回、日本経済の停滞の一因として、グローバル化の波に乗り遅れ、

英語力が不足している点をお話ししました。


今回は、英語力不足が具体的にどのような経済的損失をもたらして

いるのか、事例を交えてご説明します。


まず、企業にとっての障壁です。日本企業は優れた技術や製品を

持っていますが、英語でのコミュニケーション不足で海外市場での

競争力を発揮できないケースが多いです。


例えば、ある製造業企業が東南アジアで工場設立を目指した際、

現地の政府や企業との交渉で英語のプレゼンテーションが

不十分だったため、韓国企業に契約を奪われました。


韓国企業は流暢な英語と迅速な意思決定で信頼を勝ち取り、

市場を確保しました。


スタートアップの資金調達でも、英語力不足は大きな壁です。

グローバルな投資家は、英語でのピッチでビジネスの価値を

判断します。しかし、日本の起業家は、技術やアイデアが

優れていても、英語で説得力のある説明ができないと、

資金を得られません。


JETROの調査(2023年)によると、日本のスタートアップが

シリコンバレーで調達した資金は、シンガポールやインドの

10分の1以下です。


この差の背景には、英語力の不足があります。また、英語力

不足は海外人材の獲得にも影響します。


グーグルやアマゾンのような企業は、英語を共通言語に世界中

から優秀な人材を集めます。


しかし、日本企業は英語環境が整っていないため、グローバルな

人材を惹きつけられません。


日本のIT企業が「人材不足」を理由に海外進出を諦めるケースも

少なくありません。


個人レベルでも、英語力不足はキャリアの壁です。

国際的なプロジェクトや海外でのキャリアアップのチャンスが、

英語力がないために閉ざされます。

例えば、シンガポールでは英語を流暢に話す若者がグローバル企業で

高い給与を得ていますが、日本の若者は英語の壁で同様の機会を

逃しています。


OECDのデータ(2022年)によると、ビジネスレベルの英語を

話せる日本の若者は20%未満で、韓国(50%以上)や台湾(40%以上)

に大きく後れを取ります。


これらの事例から、英語力不足は企業や個人のグローバルな競争力を

奪い、日本経済全体の成長を阻害していることがわかります。


英語は「できたらいいスキル」ではなく、経済的成功の必須条件です。


次回は、英会話力を高める具体策と、それが経済復活に

どうつながるかをお話しします。


ree


 
 
 

コメント


bottom of page