IMD「世界競争力年鑑2022」の日本が恐ろしすぎる
----【目次】-------------------------------------------------
・IMD「世界競争力年鑑2022」の日本が恐ろしすぎる
・Riding a Death Trap
・英語の記事をどうぞ
・今週の注目Blog&記事
・編集後記
SNSへの発信でも鍛えられる画像や動画作成のスキル
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毎年、スイスのIMD(国際経営開発研究所:International Institute
for Management Development)が作成する「世界競争力年鑑
(World Competitiveness Yearbook)」がわだいになりますが、
その2022年版で、日本のランキングが対象63か国中34位と
さらに落ちてしまいました。
●IMD「世界競争力年鑑2022」からみる日本の競争力
三菱総合研究所
日本のなにが問題なのかを見るために、少し中身を見て行きます。
1.アジアでの序列が大きく変わってしまった
日本が世界で凋落する一方、他の東アジア各国はランクを
上げています。
3位 シンガポール
5位 香港
7位 台湾
とベストテンに3か国も入り、しかも10位のアメリカの上位にいます。
17位 中国
27位 韓国
32位 マレーシア
33位 タイ
日本はこれらの国より下位にいることを認識しなければなりません。
しかし個別の評価項目を見ていくとさらに恐ろしい日本の実態が
見えてきます。
【市場環境変化の認識と迅速な意思決定】 順位/63か国中
デジタルツール・技術の活用 57
市場変化への対応 57
企業におけるDX 60
変化に対する柔軟性や適応性 61
ビッグデータ分析の意思決定への活用 63
企業の意思決定の迅速性 63
デジタル技術の活用や迅速な意思決定では日本は
最下位もしくは最下位に準ずる位置にこれだけの
項目が並んでいます。
【人的資本の向上と確保】 順位/63か国中
海外高スキル人材にとっての魅力度 49
海外投資家から見た投資魅力度 50
外国人労働者比率 52
デジタル人材の利用可能態度 62
企業ニーズに合った語学力 62
管理職の国際経験 63
日本の政府や大企業の外国人に対する扱いを見ていると、
日本に来たい外国人はいくらでもいる、入国の基準を
下げればいくらでも日本にやってくると思っている
かもしれませんが、現実はそうではないことがわかります。
また、日本人の語学力の低さ、管理職の国際経験の
無さは最低レベルです
【生産性】
労働生産性 28
製造業時間当たり賃金 42
サービス業務報酬 47
ICTサービス輸出額 54
モバイル電話費用 62
高齢化 63
この項目では日本の賃金の低さ、そして今一番重要なICT
技術の競争力の無さが表れています。
優秀な外国人がいないと成り立たないDCECは、賃金の低い日本で、
更に今の円安で安くなってしまった賃金で、今後、人材が
居なくなってしまうのではないかと心配しています。
イメージしやすいように例題でしめしてみましょう。
1$=100円だった為替レートが短期間に1$=140円になって
しまいました。