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右脳で覚える英会話


◆右脳を使うとは?

1.右脳を使う

みなさん。人間の脳は左脳と右脳に分かれていて、その機能はほとんどの人で違う働きをしているということご存知ですか。

誤解を恐れずにごく簡単に分けてしまうと左脳は「言語脳」右脳は「非言語脳」ということができ、左脳は言葉で考え、右脳はイメージで考えるという感じです。
だから左脳で考えたことは言葉にでき、右脳が考えたことは言葉で表すことが難しい。その結果、現代の社会では、極端に左脳偏重社会になっています。

でも、言葉にはできないけれども右脳の働きには驚くべき素晴らしい働きがあるのです。古来、日本では右脳の働きを知り、それを最大限活用する知恵がありました。それが「禅」です。

座禅を組むとき、「無心になれ」といわれ「無我の境地に達したとき悟りが開けた」などといいます。すなわち「無心になれ」とは言い換えれば言語で物を考える左脳を黙らせて、右脳のイメージを最大限働かせるということがいえます。

座禅を組んだことがない人でも右脳の働きを経験したことはあるはずです。
そう「直観」です。一生懸命考えてきたけれどもどうしても解けなかった事がくつろいでいる時などに、突然ひらめいて「わかった!」ということあると思います。

これは、なぜわかったのか言葉で説明できないので「科学的でない」とされ、周りの説得には使えないことが多いのですが、実は直観はたまたま浮かんだのではなく、今まで無言で考えてきた右脳が、うるさい左脳がくつろいで働きを弱めたときに答えを教えてくれる現象なのです。

現代の社会は左脳偏重社会なので何でも「論理的に説明せよ」とか「きちんと説明できないことは信じられない」とか言われているので、自分自身の中でも無意識のうちに左脳の判断を尊重して右脳を黙らせるということをしています。その結果、自分が成果を上げることを妨げていることがよくあります。

たとえば、スポーツをやるときなどに自分の中に「二人の自己」が存在します。ゴルフのティーグランドに立つと絶えず自分自身に話をしています。
「ボールから目を離すな」「左側に壁を作れ」「脇をしめろ」・・・。
ところがスイングを始めた瞬間今までの声は消えて無心でクラブを振ります。そして打ち終わった瞬間また心の声が戻ってきます。
「あーあ、このへたくそ。OBじゃないか!」

これって誰が誰に話しているの??

実は体を制御している右脳に対して理論好きの左脳が文句をつけているわけです。


瞬間的に状況を判断して体を制御する事は、右脳が得意なことです。そして調子がいいときには、右脳が自由に体を制御しているときです。そのように調子がいい人を形容する言葉は
「無心にやっている」「われを忘れてやっている」などといいますよね。

例えば、テニスなどで実際に速いプレーが始まってしまえば「論理的に考える」余裕などなくなって左脳は黙ります。右脳の制御なので自分自身でも何が良くて調子がいいのか正確に表現はできません。


たとえば、ゴルフで前半すごく調子が良かった人に対して

「今日調子いいじゃないか。今日は何に注意してゴルフやってるんだ?」

と聞いたら、間違いなくその人は後半がたがたに崩れます。
というのは、何がいいんだと聞かれて、左脳が「そうだな、何がいいんだろう」と考えだします。実際は右脳が実行していたので左脳にはわからないのですが、そこで自分なりの解釈を導き出します。

「そうか、今日は右ひじをしめているからいいんだな」

そして後半が始まると右脳の邪魔をして「右ひじをしめろ」といらない命令を出すので、右脳が生き生きと制御できなくなり、がたがたになるのです。


実は英語を話すときもこれと同じことが言えます。

日本人が日本語を話しているときは、決して文法を考えながら話していません。いわゆる「無意識に言葉を操っている」のです。

これは、子供のときにお母さんの言葉を聞き、真似してしゃべるということを繰り返すうちに「体で覚える」=右脳が話し方のパターンを覚える結果、自然に話ができるようになったのです。この時、決して左脳的に「論理的」に考えながら話していません。

ところが、日本では会話より先に読み書きと文法を一生懸命習うので、左脳が「英語については俺のが良く知っているぞ」と制御権を握り、文法的に話そうとするので話ができないのです。

理論を考えながらゴルフクラブを振る時のギクシャクした動きと同じような、ギクシャクした話し方になってしまいます。

どうですか。あなたの中の「二人の自己」についてご理解いただけましたか。

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2.右脳を使う Part2

前項で右脳の話をしましたが、自分の中に二人の自分がいるというのを信じられない人もいらっしゃると思います。でも、実はこれはある条件のもと実際に実験により確かめられています。

1960年代のアメリカでてんかんの患者に対する治療として、左右の脳をつないでいる脳梁を切断し、両脳の交信を断つと言う手術が行われました。

その後てんかんの発作はぴたりと止まり、一見、その後の生活にもなんの変わりもない様に思われたので、その後何例もその手術が行われました。

ところが、その後不思議な事が起こるようになってきました。ある患者さんが身支度をしてズボンをはこうとしているとき、左の手が持ち上げようとしている一方で右手が反対側を下げようとしたり、結び目を片方の手が結ぶそばから、反対の手がほどくというようなことがあったのです。

これは皆さんご存知かもしてませんが、体の右側は左脳がコントロールし、逆に左側は右脳がコントロールしています。

したがって、先程のズボンの例では左脳と右脳が自分の体に反対の指令を出している事を表しています。通常、脳梁でつながれているので、自然と適切な側の脳に切り替わり、このようなことは起こらないのですが、左右の脳が連絡を絶たれたことにより勝手に指令を出していたわけです。

右脳は、人間の感情や表情、声の調子までをコントロールしています。従って右脳に損傷を受けた人は、言葉は支障なく話せますが、その言葉に感情が入らずに機械的になってしまう傾向があります。このような人は、言葉で「今おれは怒っているんだ」と説明しないと相手に怒っている事が伝わらないという事も起こります。

先程の分割脳患者の若い女性に対する実験でこんな事がありました。左眼(右脳)だけに映像が見えるようにして女性のヌード写真を写すと、彼女は赤面しくすくす笑って顔を伏せた。そこで、なぜ笑ったのかたずねると
「知りません・・・なんにも・・・、おかしな機械ね」と答えました。

このことは、脳梁を切断されているので言語を話している左脳は左眼で見たものを実際に知らないので、赤面しくすくす笑ったのは他ならぬ自分なのに左脳はそのように答えたわけです。

私自身の経験としても、面接の時に感じる事があります。私は長い事人事の担当をしてきたので千人以上の面接をしてきました。この中で、履歴書的には非常にすばらしいし、受け答えも笑顔でしっかりする。もちろん、試験の成績もよく、実績もある。
「こんなに優秀な人はなかなかいないな」と思いながらも、なぜか採用したくない、なにか信じられないなと思うことがありました。

結果としてこの人は、採用を通知し、本人も入社を承諾した後、研修に入る直前になって他で働く事になりました、と辞退してきました。

このときのことを考えると言葉や書類的な部分を左脳が判断して”Go"と言っていたのを右脳は相手の表情やちょっとしたしぐさなどで「こいつは信じられないぞ」と言っていたのだと思います。

この心の「信じられないぞ」というものがどうしてなのか言葉で表せないので、よく無視されてしまうのですが、これが重要だということを認識する必要があります。


英語の勉強をする時も、左脳的知識から「文法が大切だ」「発音が大切だ」「前置詞は・・・」などと考えがちですが、子供が言葉を覚える時は一切そんな事を考えません。楽しく、心の赴くままに覚えていきます。

目から活字を追う勉強から、音で覚える、声に出して慣れる勉強に切り替えていったら、自然と自分の右脳を活用して効率的な英語学習ができるでしょう。


※右脳についての情報は

"THE RIGHT BRAIN" by Thomas R.Blakeslee
"WHOLE-BRAIN THINKING" by Jacquelyn Wonder and Priscilla Donovan

 を参照しました。

    

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