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ビジネスのヒント


起業とビジネスのヒント

■CEO Mr.Yasuyuki Haruの米国奮闘記

 

 今まで何回かご紹介してきたMr.Yasuyuki Haruの米国奮闘記。
また、近況報告のメールをいただいたのでご紹介いたします。

ここで、以前のシリーズをご覧になられていない方に少し、Mr.Haru
についてご紹介いたします。

かれは、技術系大学を卒業しメーカーに入社。
技術課長、製造部長と順調に成果を上げてきたある日、いきなり
世界がひっくり返ります。

それは、「来年の春アメリカに転勤し、そこでCEOをやれ」との内
示を受けたのです。

何が困ったかって、技術とマネジメントには自信がありましたが、
大学を卒業以来英語などほとんど勉強してきていないことでした。

しかし、CEOをやるからには、アメリカ人の社員に通訳を通して、
指示を行うわけには行かない。赴任までたったの半年しかない。
半年で英語でビジネスをできるまで英語力を上げなくてはならない、
というのが彼の決意でした。

しかし、環境は彼に試練を与えます。
内示を受けた時点で彼は部長という重責を担っていたため、周りに
半年先の自分の転勤を伝えるわけには行かない。ということは、社
内に講師を呼んで勉強することも英会話の勉強に行くからと会社を
早く出ることもできない、そんな中、たった半年で一から始めてア
メリカ人に指示できるまでに英語力を上げなくてはいけないのです。

彼と一緒に行く技術者は、会社にB社の講師を招き集中特訓コースを
受講しました。

Mr.HaruはDCECを選び、週5日1レッスンずつ通い、毎日1日も欠かさず
DCECメソッドの学習をした結果、半年後の赴任時には日常の会話、電
話での会話には全く不自由しない程度まで上達し赴任されたのでした。

では、その後日譚としてお読み下さい。

******************************
ご無沙汰しています。

DCECのHP、拝見させて頂きました。大変、順調な経営で
着実に事業拡大されているようですね。うらやましい限りです。

私の方は、この1−6月の売上成績がサッパリの結果に終わり、
なんとか利益だけは水面上に踏みとどまりましたが、
大変厳しい状況が続いています。

前回、営業VPとケンカしましたとお伝えしましたが、
6月にはそのVPも営業成績不振を理由に解雇しました。
本人に、直接、面と向かって通告しました。

米国流の武士の習いとはいえ、これもなかなかツライものが
ありました。

その後、営業に関しては自分で自らマネジメントする決意をし、
7月に十数人の営業担当を集めて基本方針説明と日本式
PDCAマネジメントを導入、米国型個人営業から日本型組織営業
への変革を打ち出しました。

会議ではほぼ全員から反対意見を出され、1時間くらいは皆に
取り囲まれた状態で棒立ちになっていましたが、粘り強く話を
聞き、また説得しました。それでも受け入れられない人には、

「社長の言うこと聞けない人は会社を去ってもらう!」と

伝家の宝刀を抜いて私の強い意志を表明し、結局、私の考えに
基づいたやり方で活動推進することになりました。

それから2ヵ月が経過しますが、月に2〜3日は、1日中、
ビデオ会議で営業と顧客攻略のやりとりをしています。

東海岸と中部の早くて比喩表現の多い英語に分からないながら
ついて行き、いろいろな指示を出しています。
おかげで、少しは売上も回復の兆しを見せ始めています。

こちらに来て思うのは、「仕事の進め方が幼稚!」ということです。
日本でやっていたような3C3Sの考えや戦略的な考え方,
これは鋭い!といった論理的な思考を持った人に出会ったことが
ありません。

※3C3Sとは:Company Customer Competitorの3つを分析し、
Sentaku、Shuchuu、Sabetukaを図るという戦略立案方式です。
ご興味ある方は、齋藤嘉則著「戦略シナリオ」が簡単でわかりやすい
のでご覧下さい。(注:島)

 

たまたま私の居る業界がそのように古い体質の業界だからか?
とも思いますが、世界的な化学メーカーのマネージャークラスですら、
全然たいした事ない人ばかりです。
特徴的なのは、重点化・優先順位付けができないことです。

全て等価に捉える,分析が苦手,全体像を捉えることなく部分的な
話に終始するといったことが頻繁に起こり、効率的な仕事の進め方
ができません。

ある時、気づいたのですが、こちらの人は地図を書かずに文章で
場所を説明します。

「この道を右に行って、まっすぐ行って、そこの左のモールだ。」
とか、どう見ても地図の方が分りやすいのですが、鳥海図的な物の
見方ができないのだと思います。

また、「逆境に弱い!」ということもあります。みんなタフなよう
に見えるのですが、その実、幼い頃から長所を伸ばすという考えか
ら、褒められて育っています。

相手を言い負かすといったディベートも教育されています。

そのためプライドが高く、自分の非や欠点を認めることは滅多に
ありません。叱られた経験も少なく、少しの逆風でも対抗できず、
悪い結果に対し、自己弁護に終始します。

中には、反省して同じ誤りを繰り返さない人や悪い結果を真摯に
受け止めて改善しようとする人もいますが、大部分の人はそんな
感じです。

だから、日本のビジネスマンのビジネススキルと気合い・根性が
あれば、仕事に関しては十分に通用すると思いますし、日本で営業
経験のない私でも、自分なりの仮説に基づいて営業をマネジメント
しようと決心したのです。

しかし、さすがに英語は上手です。私が作った社外向けの文書を
校正してもらうと非常にきれいな表現に変えてもらえます。
このネイティブの本当のビジネスの表現はまだまだ身に着きそうに
ありません。

まあ、ネイティブ表現は無理でも仕事がもっと早く進むように通勤
のCDリスニングとそれを口に出して発音するのは続けています。

もちろん音読は365日、休むことなく(まあ、1日5分くらいで
すが)やっています。

家族はみんな元気に暮らしています。英語はあまり上達していない
ようですが、カミさんは世界遺産のヨセミテ国立公園に行って大喜
びしていました。

長男は現地の野球チームに入りたいと言い出し、今週からメジャー
卵チームで練習です。長女と次男は毎日のようにタウンハウス内の
プール(家の前にあるので水着で行けてしまいます)で泳いでいます。
お父さんも一緒にプール泳いで露天風呂(屋外ジャグジー)に入っ
て、週末の冷たいビールで心を癒しています。

それではまた。
******************************

アメリカで体当たりで頑張っている様子がご覧いただけたかと思い
ます。

ここで私が感じたことは、

1.きちんとした学習法で頑張れば英語でコミュニケーションでき
   るようになること。

2.日本人はなんとなく白人コンプレックスを持っていますが、き
   ちんと英語でコミュニケーションしてみるとコンプレックスを
   持つ必要は無い、ということ。

3.日本が世界で活躍していくためには、やはりMr.Haruのように
   日本人が皆決意をして英語で上達をすることによって、日本の
   未来が開けてくる、ということです。

ただ、この話を聞いて「なんだ、アメリカ人はばかなんだ」という
ように思ってしまうのも片手落ちです。

事実として、世界一の競争力を誇っている国ですし、IT、金融など
では、日本が果たせないイノベーションを行っているのも現実です。

大切なのは、すごい人もいればたいしたことが無い人もいるという
当たり前のことを認識し、金髪碧眼コンプレックスから抜け出した
ほうが日本人にとっていい未来につながるということでしょう。


 

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