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『GLOBAL MANAGER』からの記事紹介


この記事はTOEICテストを実施・運営しているの財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会とご相談させていただいた上で、協会が発行している『GLOBAL MANAGER』第32号から引用させていただきました。

 


未来の自分をイメージして走る 鈴木亜久里

 

今回は、『GLOBAL MANAGER』第32号より元F1ドライバーで、2006年自ら創設した「SUPER AGURI F1 TEAM」とともに、F1レースの世界に帰ってきた鈴木亜久里さんのインタビュー記事をお送りいたします。

ここでの鈴木さんのメッセージは

「未来の自分をイメージしたら絶対に実現すると信じる」

この言葉は、今世界的にベストセラーになっている「ザ・シークレット」につながるメッセージですね。

 

 

未来の自分をイメージして走る

2006年、自ら創設した「SUPER AGURI F1 TEAM」とともに、F1レースの世界に帰ってきた鈴木亜久里氏。07年には並み居る強豪を抑え2度の入賞を実現。多国籍チームを率いて世界最高の舞台で戦う氏にその歩みを伺った。



鈴木亜久里(すずき・あぐり)
SUPER AGURI F1 TEAM 代表

1960年生まれ。72年、カートレース・デビュー。85年、全日本ツーリングカー選手権チャンピオン。88年、全日本F3000選手権チャンピオン。同年、F1デビュー。90年、F1日本グランプリ3位入賞。95年のF1引退後もル・マンなどに出場し入賞。並行してF3、SUPER GT、FNなどのARTA(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)チームプロデューサーなどを務める。2005年、SUPER AGURI F1 TEAM(SAF1)を設立し、06年より参戦。





次の夢に向かって35歳でF1ドライバーを引退

 僕がF1のドライバーを引退したのは1995年、35歳のとき。実はそれ自体は20代の頃からずっと考えていたことでした。翌年以降はル・マン24時間耐久レースを走ったり、後進の指導や監督にあたったり。ただ、当時から「45歳になったら自分のチームをつくり、絶対にF1の世界に戻ってこよう」とは決めていたんです。
  僕はよく「こうなりたい」と未来の自分をイメージします。するといつまでに何をすべきか、具体的な目標が自然と見えてくる。F1のチームオーナーは企業経営者であり、きわめて高度な専門家集団をマネジメントする立場。学ぶべきことは山ほどあるから、35歳で次に進まなければ予定した歳には間に合わない。95年でF1の世界を一度後にしたのは、新たな夢に向かうステップの一つでした。
 

88年、モーターレースの最高峰と呼ばれるF1にドライバーとして初参戦。90年の日本グランプリではアジア人として初めて表彰台に立ち、多くの日本人の心を熱くさせた鈴木亜久里氏。2005年、45歳を迎えた氏が自らのチームを率いてF1参戦の準備を進めているというニュースに、日本のモーターレースファンは色めき立った。しかし自動車メーカー等の大企業でもない個人がF1のチームをもつなど、費用の問題だけをとっても途方もなく大きな夢。レースの主催組織・FIA(国際自動車連盟)へ納入する供託金の目途がなかなか立たず、ようやく参戦が確定したのはエントリー締切間際。「SUPER AGURI F1 TEAM(SAF1)」とともに夢の第一歩を踏み出すまでには、筆舌に尽くしがたい苦労があった(編集部注)。


  いよいよチームの設立に動き出すと、何をするにもお金と時間がかかり、資金は最低でも約140億円は必要。そしてお金があっても車が完成しないとレースに出られない。資金のうち55億円ほどはFIAへの供託金で1年後には返還されるけれど、年間約20戦の1戦でも欠場すると没収されてしまう。スタッフはもちろん、車、資金、すべてしっかりした体制で臨まないと取り返しのつかない事態になる恐れがあった。スポンサーへのお願いや交渉では、僕を信じて応援し、力を貸してくれる方々のありがたさがつくづく身にしみましたね。
FIAへレイト・エントリーという手続きをとったのは、供託金の分をお願いしていたスポンサーが急遽NGになってしまったからです。すでに準備に莫大な資金を投じていたので、これが払えなければ自己破産しかない。最後は個人で金融機関の融資を受けて何とか確保できましたが、簡単に貸してもらえる額ではなかったし、本当にぎりぎりの局面でした。

国や文化で 線引きはしない


  SAF1にはイギリス、イタリア、オーストラリアなどさまざまな国のメンバーがいますが、あまり国や文化の違いを意識したことはないし、コミュニケーション・ギャップを感じたこともない。強いて線を引くからグローバルという言葉が表に出るわけで、本来、その線がなくなったのがグローバル時代だと思うんです。確かに違いはあるけれど、日本人同士でも東京と沖縄では文化も違うし、考え方は個人によって千差万別。“○○人”ではなくその人個人とつきあっているのだから、相手をリスペクトしてコミュニケーションをとれば理解できないはずはない。
  言葉はもちろん堪能であるに越したことはなく、F1の世界だったら英語とフランス語。欧州で走り始めた頃はハンデを感じたこともありましたが、技術のことであれば専門用語が分かれば大丈夫。現在外国人スタッフとレースにかかわる話をする分には特に問題はありません。それにお互いが同じゴールを目指し、信頼関係も構築されているので、相手の言いたいことを理解しようというエネルギーが生まれる。どちらも生身の人間だし、本能的に分かりあう力が働くのでしょうね。

誰もがプロとして 結果を求められる


  チームオーナーの役割は、目標を定め、それに向けてどう進んでいくのかを明確にすること、そしてそれぞれのメンバーが存分に力を出せる状況をつくりだすこと。風通しをよくし、タテヨコのコミュニケーションが円滑にとれるオープンな組織となるよう常に心がけています。
  こうした環境が整えられれば、後は現場のエンジニアやメカニック、ドライバーの働き次第。スタッフには結果を出すよう求めはするけれど、アプローチやプロセスは相手を信頼してそれぞれに任せる。任されるほうのプレッシャーもすごいと思いますが、彼らはたぶんそのほうが動きやすいんです。もちろん言いたいことはいくらでもありますが、スタッフはみんなその道でお金を稼いでいるプロ。結果を出せなければ一番悔しいのは本人にほかならないし、そんなときにあれこれ言うマネジャーは最悪です。プロならそこで反省し、同じ轍は二度と踏むまいとして次の結果につなげる。でなければプロとしては失格で、少なくとも僕のチームでは去ってもらうしかないですね。
  もちろん問題解決のために重要な決断はすべて自分が責任をもって下します。けれどそんな機会は少ないほどチームがうまくいっている証拠。例えばプロ野球の監督も楽勝パターンなら何もせず、ピンチになるとリリーフ投手や代打を出す決断を迫られてしまう。つまり、僕は仕事をしないですむほうがいいんです(笑)。
  相談を受ければ意見は言いますが、細かいことには口を出さない。ドライバー時代もとやかく言われるのはあまり好きではありませんでした。マネジャーはプレーヤーの気持ちを理解すべきですが、プレーヤーになっては駄目なんです。


メンバーのプロフェッショナリズムを信頼し、各人の自由なアプローチやチャレンジを認める。こうした氏のマネジメントスタイルにひかれ、チームには優秀な人材が集結。参戦2年目にしてスペイン、カナダの両グランプリで入賞という快挙を遂げ、海外メディアにも大きく取り上げられた。とは言うもののF1というシビアな世界で求められる覚悟は生やさしいものではない。(編集部注)


  
  常に結果が求められる世界に身を置くプレッシャーは、僕自身も昔から変わらない。365日、内心は「やばいな〜」ということの連続です。でも、どうやってモチベーションを保つかなんて甘いことを考えている場合じゃない。もう船は出航しているのに、船長が不安な顔をしていたら乗組員はもっと不安になる。嵐が来ようとも突き進むしかない。そして、どんなときも元気な顔をしていると、不思議なことに本当に元気がわいてくるんですよね。そもそも好きなことをやっているだけの自分が、弱音を吐くのはおかしいと思うんです。
  目標を定めたら、必ず達成するんだという思いだけはぶれないように保ちつづける。人間は楽なほうに流れがちだから逃げ道はつくらない。後は、未来の自分をイメージしたら絶対に実現すると信じる。それが何よりも大事なことだと思っています。


TOEIC(Test of English for International Communication)を実施・運営している財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会からのメッセージです。


GLOBAL Manager32号

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国際コミュニケーション英語能力テスト、TOEIC(Test of English for International Communication)を実施・運営している財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会発行の総合情報誌です。
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CONTENTS3
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CONTENTS4
若手ビジネスパースンや駐在員の現場の声を伝えるコラム

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HPでは今回ご紹介した鈴木亜久里氏をはじめ、誌面には紹介しきれない
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