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起業とビジネスのヒント


起業 & ビジネス TIPS  2004.10.9
 

「日本の仕事が海外に流出していっている」

この何週間か、日本の経済および財政の状態がかなり厳しい、だから今後は海外ともっとの交流を増やしていかなければならない、そのためには英語力が不可欠だ、という事を繰り返し書いてきました。

このような記事に対し、具体的に何かをはじめた読者の方はいらっしゃいますか。もしいらっしゃったら、どのような事を始められたか、ぜひお便りを下さい。

ただ、ほとんどの方は俺には(私には)関係ない、と思っていらっしゃるかもしれません。

でも、今まで述べてきた以下の項目は、私の意見ではなく事実です。

1.日本の人口は2007年から減少する
  (抜本的な対策をとらないと日本のGDPが減少していく)
2.生産年齢人口は、1995年をピークに既に減少に転じている
  (年金保険料の負担者が減少する時代に入っている)
3.日本の政府は大幅な債務超過で毎年その額が増加している
  (去年一年で39兆円も増加している)

ここから確実に言えることは、これからは毎年の様に「増税」「社会保険料の増額」「年金の受給額の減少」等が際限なくつづいていく、自分で何もしなければ確実に手取りが減っていく事を意味しています。

ここからのがれることのできる人はほとんどいません。

実際、今月から厚生年金保険料が上がりました。(実際給与からの天引きは翌月支払なので11月から実感できます。)これが平成29年9月まで毎年、確実に上がる事が決定しています。

また、配偶者特別控除の廃止が決定しました。これは、年末調整の時に実感すると思いますが、合計税率が15%の人であれば約5万円の税負担増、20%の人であれば約7万円の税負担増となります。

小渕内閣時代の平成11年に景気対策として実施された定率減税も廃止が検討されています。定率減税が廃止されれば、最高29万円の税負担額が増加することになります。

○これで国の歳入はどれだけ増えるの
厚生年金保険料の10月分からの引き上げ、12月に実施される配偶者特別控除の上乗せ部分の廃止(所得税)、来年1月に実施される老年者控除の廃止、公的年金等控除の縮小、来年4月からの国民年金保険料引き上げ、来年6月に実施される配偶者特別控除の上乗せ部分の廃止(住民税)によって、国の歳入は1兆5100億円増収になる見込みだそうです。
(財務省、総務省の試算による)

こーんなに国民に負担を与えても増加する国の歳入は、政府の無駄遣いで去年1年で増えた国の債務超過額39兆円のたった3.9%をまかなうに過ぎないのです。

この日本の借金地獄から逃れるすべは、日本の収入を増やし、国の特殊法人による無駄遣いを減らすしかありません。

ところが、肝心の収入を増やす道が見つかっていないどころか、今、気がつかないところで日本の仕事がどんどん海外に流出しているのです。


日本の製造業の現場が、どんどん海外に進出しているのはみなさんご承知の通りです。特にこのところの中国熱はすさまじく、あなたの会社やお知り合いの方の会社が中国に進出したという話は、挙げればきりがないぐらいでしょう。

また、一般の消費者としてもユニクロが生産を中国で行い、衣料品の価格を大幅に下げた恩恵を受けていますし、100円ショップで買い物をしたら、「エー、これが100円!安ーい!!」と叫んだ経験をみなさんお持ちでしょう。

でも、これだけではびっくりしません。びっくりしたのは、日本のサービスの仕事が既に海外に流出している事です。


DCECでは、パソコンをDELLのものを使っています。DELLというのは、オンラインで自分の好きな仕様にカスタマイズしてオーダーでき、オーダーしたらそれからマレーシアあたりで製造にかかり、10日ぐらいでパソコンが届く、しかもあいだに問屋さん、小売店さんなどが入らないので非常に安い価格で購入できます。

実は、先日そのDELLのパソコンが調子悪くなったので、サービスセンターにフリーダイヤルで電話をして対応してもらいました。

きちんと丁寧な応対をしていただいたのですが、チョット気になったのが日本語のイントネーションが少しだけ違うのと、最後に「担当はキンが承りました」といったことでした。その時は、あー外国人も雇っているのかなとだけ思ったのですが、次に電話したら、また、少しイントネーションが違う方が出たので、聞いてみました。

「あなたはどこの方ですか?」
「はい、中国です」
「今どちらで電話を受けられているのですか?」
「中国の大連です」


エッ!!!

フリーダイヤルに電話したら知らないうちに中国に電話がつながって、中国人の担当の方と話をしていたのです。

日本のメーカーのコールセンターが中国の大連にたくさんある、という話は大前研一さんから聞いていたので知識としては有ったのですが、実際に自分が知らないうちに中国に電話していたと知った時はさすがにびっくりしました。

大前さんによると、中国人は非常に熱心に勉強するので、日本語をすぐに修得するそうです。特に大連あたりは、日本に対する関心が高いのでコールセンターや日本語のカーナビの地図ソフトの開発など盛んにされているそうで、大前さん自身も中国人を使って日本のコールセンターや給与計算業務などを現地で行う会社を設立して運営しています。

そして、これと同じような状況がインドでも進行しているということが読売新聞の記事に載っていました。

また、郵便も海外から来る事が多くなっています。宛名は日本語で書いてあるので気がついていない方もいらっしゃるかもしれませんが、スタンプ部分の印刷を見ると、シンガポールなどから送られてきているのがわかります。

これは、どういうことかというと書籍やカードの利用明細などを送る時、国内から発送するよりも、海外から発送したほうが安いからなのです。(それだけ日本の国内の郵便料金が高いという事でしょう。)

昔は、郵便物を日本からまとめてコンテナなどでシンガポールなどに送りあちらで発送するという事をやっていたのですが、日本の政府がこれに規制をかけました。その結果、現在では、中身の印刷から封書詰まですべての仕事がむこうに移ってしまいました。

現在の様にボーダレスな社会になると、日本の政府ができる規制も限られた範囲になってしまい、逆に仕事が海外に流出してしまうのです。


この世界化の流れからは誰も逃れる事はできません。そうであれば、早めにそれに対処策をとるのが、一歩先を行くあなたのできることです。

現在のほとんどの日本人は、国内のみの事しか考えていないので、海外に行くととたんに競争力がなくなってしまいます。英語はしゃべれない、世界に共通するビジネススキルを身につけている人は少ない。

その結果、どのようになるか。

先日54号でお伝えしたオーストラリアでのワーキングホリデー事情のように英語が充分に使えない、他にプロとしてのスキルもないので、働ける先は日本レストランだけになってしまう。結果として需要と供給の関係で賃金は、タイレストランのタイ人よりも低いレベルに抑えられてしまう、という事です。

一日も早く、仕事で使えるレベルの英語を身につけましょう。


 

 

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